井戸というと、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか？

かつては生活用水として欠かせなかった井戸ですが、近年では、災害対策や節水・環境保護の観点から、井戸の設置が再び注目されています。また、水道水を汲み上げる工程で発生するCO2排出量を抑えるなど環境保護にも貢献できる優れ物なのです。

しかし、井戸ポンプは使用頻度や設置環境によって劣化していくため、定期的な交換が必要です。

この記事では、井戸ポンプの交換時期、新品と中古の選び方、寿命や交換目安について詳しく解説します。また、井戸ポンプを長持ちさせるためのメンテナンス方法も紹介するので、井戸ポンプ交換を検討している方はぜひ参考にしてください。

井戸ポンプの寿命はどれくらい？気になる交換目安！

一般的に、井戸ポンプの平均寿命は約10〜15年と言われています。井戸ポンプは機械製品なので経年劣化によって性能が低下したり、使用頻度や設置環境・メンテナンス状況によって寿命は大きく左右されます。

井戸ポンプの交換をしたほうがいい目安を4つご紹介していきます。

水量・水圧の変化

井戸ポンプの寿命を考える上で、水量と水圧の変化は重要なサインとなります。以下のような変化が見られた場合は、ポンプの劣化や故障を疑いましょう。

動作音・振動の変化

井戸ポンプの動作音や振動も、寿命の目安となる重要な情報です。以下のような変化が見られた場合は、注意が必要です。

・異音がする
モーター部分の故障や、ポンプ内部に異物の混入が考えられます。

・振動が大きくなった
ポンプの軸受けや支持架台が劣化している可能性があります。

支持架台とは・・・機械や設備機器などの重量物を設置・支持するための架構のこと

電源・電気系統の変化

井戸ポンプは電気で駆動するため、電源や電気系統のトラブルも交換のサインとなります。

・電源が入らない、すぐに落ちる
漏電や過負荷、ポンプ本体の故障などが考えられます。

・電気料金が上がる
ポンプの効率が低下している可能性があります。

・ブレーカーが落ちる
漏電の可能性があります。自己判断は危険なので必ず業者へ相談しましょう！
井戸ポンプは、定期的に点検・修理を行い、適切なタイミングで交換することが重要です。

井戸ポンプの交換料金を抑えたい！新品じゃなく中古ポンプもあるの？

実際井戸ポンプが壊れた時に、なるべく費用は抑えたいものです。井戸ポンプの交換時は、新品と中古のどちらを選ぶか迷う方も多いでしょう。それぞれのメリットとデメリットを比較し、ご自身の状況に合わせて最適なものを選びましょう。

新品ポンプのメリット・デメリット

まずは、新品ポンプのメリットを5つご紹介していきます。

①最新技術の搭載
省エネ性能、静音性、耐久性など、最新の技術が搭載されており、より快適な利用が可能です。

②性能の安定性
新品のため、部品の劣化による性能低下が少なく、安定した水量と水圧を供給できます。

③保証の充実
メーカー保証が付いていることが多く、故障時の対応がスムーズです。

④カスタマイズ
自分の井戸の状況やニーズに合わせて、ポンプの仕様をカスタマイズできる場合があります。

⑤高耐久性材料
最新の材料を使用しているため、耐食性や耐摩耗性に優れ、長寿命化が期待できます。

次に新品ポンプのデメリットは以下になります。

・予算オーバー
中古品に比べて高額な初期費用がかかります。

・環境負荷
製造過程でエネルギーを消費するため、環境負荷が大きいという側面もあります。

中古ポンプのメリット・デメリット

つづいて、中古ポンプのメリットを3つご紹介していきます。

①低価格
新品に比べて大幅に安価で購入できます。

②即時利用
手続きが簡素で、すぐに利用を開始できます。

③掘り出し物があるかも
状態の良い中古品であれば、性能が十分で、なおかつ低価格で購入できる場合があります。

次に中古ポンプのデメリットは以下になります。

・寿命が短い可能性
既に使用されているため、新品に比べて寿命が短い可能性があります。

・故障リスクが高い
過去の使用履歴やメンテナンス状況によっては、故障のリスクが高まります。

・保証がない場合が多い
メーカー保証が付いていないことが多く、故障した場合の修理費用は自己負担となることがあります。

・部品供給が困難な場合がある
古い機種の場合、部品の供給が困難で、修理に時間がかかる場合があります。

・隠れた欠陥がある可能性
外見上は問題なくても、内部に隠れた故障や劣化がある可能性があります。

中古ポンプを購入する際は、信頼できる販売店から購入するようにしましょう。また、型式と製造年を確認し、必要な性能を満たしているかも確認する必要があります。

井戸ポンプの交換を専門業者に依頼しよう

では、実際井戸ポンプを用意した後は、経年劣化による故障や性能低下を防ぐために、適切なタイミングでの交換が重要です。ただし、折角業者に依頼しても高額な費用を請求されたり思わぬトラブルにあうことも！

業者選びを間違えてしまうと思わぬ落とし穴があります。そこで今回は、専門業者に依頼した際に後悔しないための5つのポイントを詳しく解説します。

実績の有無を確認する

井戸ポンプ交換は、経験豊富な業者ほど迅速かつ確実に作業を進めることができます。
実績が少ない業者は、作業に時間がかかったりトラブルが発生する可能性が高くなります。

具体的な確認方法

・ホームページをチェックして過去の施工事例や施工内容、施工地域を確認しましょう。
・インターネット上の口コミや評判を調べ、お客様の声をチェックしましょう。また、会社の設立年数や営業年数を確認し、専門業者の実績をしっかりと確認しましょう。

交換内容と料金を明確にする

見積もり依頼をした段階で、交換内容と料金を明確にしてもらえる業者を選びましょう。あいまいな回答や、後から追加料金が発生するような業者は避けるべきです。

具体的な確認方法

・交換する部品や材料を具体的に確認する
・人件費や出張費などの内訳を確認する
・諸経費などの不明瞭な項目がないか確認する

保障・アフターフォロー体制は？

井戸ポンプ修理中のトラブルや井戸ポンプ交換後にも定期的な点検、そして、メンテナンスが必要です。保障やアフターフォロー体制が充実していない業者を選ぶと、トラブルが起きた時やその後の故障時に対応してもらえません。

具体的な確認方法

・見積りをもらう段階で業者に保障内容の確認を行いましょう。

複数の業者を利用する

複数の業者から見積もりを取ることで、修理費用の相場や、価格・サービス内容を比較検討することができます。

具体的な方法

・少なくとも3社以上の業者から見積もりを取る
・見積もり内容を項目ごとに比較する

見積の内容に不明点があった際は遠慮なく質問し納得のいく修理をしてもらいましょう。

まとめ

井戸ポンプは、定期的に点検・修理を行い、適切なタイミングで交換することが大切です。本記事でご紹介したサインを見逃さないようにし、いざという時に備えましょう。

井戸ポンプの購入を検討される際には、ご自身の知識と経験、そして安全性を十分に考慮してください。新品や中古の井戸ポンプを購入した後、設置や交換をどうするか迷った場合は、無理をせず専門業者に相談することを強くおすすめします。

皆様の井戸ポンプが、快適に稼働し続けますよう願っています。